プーリー、ローラーの外径の大きさについて / ベルコンベヤ -12
ベルトコンベヤはコンベヤベルトを巻き付けたヘッドプーリー(ローラー)を回転させることによりベルトを進行させ物を搬送します。このヘッドプーリーとはベルトコンベヤ先端のローラーを指しこれをモーター、電動機で回転させベルトを進行させるため駆動プーリーとも呼ばれます。ゴムベルトコンベヤではこのヘッドプーリーにはベルトがスリップしないようゴムを巻くことが多いです。
このプーリー、ローラーの外径の大きさははコンベヤベルトと密接な関係があります。これはヘッドプーリー(ローラー)以外の部品のプーリー(ローラー)にも当てはまります。
1)コンベヤベルトの種類
ゴムコンベヤベルトと樹脂コンベヤベルトを比較するとゴムベルトはプーリー(ローラー)外径を大きくする必要があり、樹脂ベルトは小さくて済みます。
2)コンベヤベルトの強力、張力
コンベヤベルトを進行する方向に引っ張る力の応力を強力あるいは張力と言います。この強力が強ければ強いほどコンベヤベルトは曲がりにくくなりベルトの厚みも増します。そのためコンベヤベルトの強力、張力が強ければ強いほどプーリー(ローラー)外径を大きくする必要があります。
コンベヤベルトが最も屈折するのは、ベルトがヘッド、テールあるはテンション部のプーリー(ローラー)を回り進行する際です。それらプーリー(ローラー)の外径が小さければ小さいほどコンベヤベルトはより屈折、曲がります。コンベヤベルトを二つ折りにより近い状態へ大きく曲げれば曲げる程ベルトは屈折し、ベルトへの負担が大きくなります。そのためベルトを接続している部分(エンドレス部分)が外れるあるいは剥がれる現象が起きやすくなります。
又、外径をコンベヤベルトに必要とされる外径の大きさより小さいとプーリー(ローラー)部分でベルトが空回りし、スリップし進行しない場合があります。ベルトが空回りするとベルトが進行せず物を搬送できません。プーリー(ローラー)の外径が大きければ大きいほどコンベヤベルトの屈折する度合いは小さくなりベルトへの負担は小さくなりベルトは長持ちします。但し、プーリー(ローラー)の製作費は外径が大きければ大きいほど高価になりますのでその大きさは十分に検討する必要があります。
導入後、コンベヤベルトの強度が足りなかったからとむやみにベルトを交換する事はお勧めできません。コンベヤベルトの強力が強ければ強いほどベルト厚みは増し、曲がりにくくなります。コンベヤベルトの強力は増したのにベルト交換以前のプーリー(ローラー)をそのまま使用した場合、ベルト進行に必要な外径の大きさより小さくエンドレス部分の剥がれるあるいはスリップすると言ったトラブルが発生する可能性が大きくなります。又、ベルトへの負担は増しベルトは長持ちしないでしょう。
下記はベッドプーリー製作途中の様子の写真です。
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