箱物搬送について / ベルトコンベヤ -7

ベルトコンベヤの搬送物を大きく区別すると箱物搬送とバラ物搬送の2つに分けられます。その搬送物によって使用するコンベアベルヤの種類も変わります。

箱物とは
箱物とはその名の通り箱、ダンボール箱、木箱、袋等を指します。その場合のベルトは平らのままで物を載せ運搬します。

箱物搬送について
箱物搬送のコンベヤベルトの種類については、通常搬送する傾斜角度により選定します。但し、下記に傾斜角度の数字を書いておりますが、あくまでも目安の数字とします。搬送物により搬送角度に違いがあります。例えば、箱物で全体の大きさの割りに高さが高い物の傾斜搬送は後ろにひっくり返り、搬送物が登っていかない場合が多々あります。高さが高い箱物の傾斜搬送については、事前に十分な検討が必要です。

箱物搬送コンベヤベルトについて
箱物搬送のコンベヤベルトの選定として下記2種類があります。搬送物により選定します。
1.黒ゴムコンベヤベルト 重量物搬送
2.樹脂コンベヤベルト  軽量物搬送

1.箱物搬送の黒ゴムコンベヤベルトについて
下記3種類のベルトがあります。
1)平ベルト 搬送傾斜角度0°~約20°
この角度では平ベルトで対応できます。ベルト表面が平らで何ら処理はされていません。
搬送物を運搬する位置高さが高い程ベルトコンベヤの長さが長くなります。例えば倉庫の1階より2階へ物を上げる目的でベルトコンベヤを使用する場合この平ベルトが使用される事は殆どありません。ベルト表面の処理がされている下記2)、3)を使用したベルトコンベヤを通常設置します。それは、ベルトコンベヤの長さが長くなるに連れ金額が高くなり、設置スペースを大きく取る必要が出てきます。

2)ラフトップベルト 傾斜搬送角度約20°~30°
ベルト表面に網目のパターン状の滑り止めが取り付けてあります。箱物搬送の傾斜搬送で最も製作機会が多いベルトの種類です。上記1)平ベルトでは場所スペースを取る、そして次に記載する桟付ベルトは高価。その事が理由だと思われます。

3)桟付きベルト 傾斜搬送角度~約45°
ベルト表面にベルト進行方向に向かって横方向に板状の突起物を取り付けてあります。その桟は様々な形状があり、搬送物により選定します。その桟に搬送物を引っ掛けた状態で運搬します。傾斜角度が急になる反面、設置スペースが小さくて済みます。但し、このベルトの金額は上記2種類と比較すると高価になります。

2.箱物搬送の樹脂コンベヤベルトについて
樹脂コンベヤベルトの種類は多く上記黒ゴムベルトの3種類は揃っています。
他に上記黒ゴムのラフトップベルトと同様な使用方法のベルトとして縦溝ベルトがあります。ベルト進行方向に縦溝が何本も取り付けてあります。搬送傾斜角度は20°~30°程度でしょうか。
樹脂ベルトには突起物をつける桟付きベルト以外で、ベルト表面への処理のみでこれ以上の傾斜角度でも運搬可能なベルトがあります。樹脂ベルトの種類の多さには驚くばかりです。

3.搬送傾斜角度とベルト速度の関係について
箱物搬送でベルト速度が遅ければ遅いほど傾斜角度が大きくとれます。そのため搬送物に何種類かある場合、その種類によって速度を変える搬送のやり方があります。
速度が速ければ早いほど多くの搬送物を運搬できます。しかし、あまり早いと搬送物は上がっていきません。搬送物により速度を調整する事により効率的に物を運搬できます。

 

下記はラフトップベルトコンベヤの動画です。

 

 ベルトコンベヤのページは下記です。
https://kenki-corporation.jp/products/conveyor/

乾燥機 KENKI DRYER: https://kenkidryer.jp
熱分解装置 Biogreen: https://biogreen-jp.com