バラ物搬送について / ベルトコンベヤ -8

ベルトコンベヤの搬送物を大きく区別すると箱物搬送とバラ物搬送の2つに分けられます。その搬送物によって使用するコンベアベルヤの種類も変わります。

バラ物とは
ばらばらの物例えば砂、石等を指します。

1.船底形について
バラ物搬送は物の性質上散らばるためベルトが平らの状態での搬送は困難です。但し、ベルトコンベヤのベルトフィーダーであればバラ物搬送であっても通常ベルトを平らなまま搬送します。
ベルトが平らの状態では搬送が難しいため、バラ物搬送の場合搬送物を運搬する側のベルトの形状を船底状に断面の形では\_/状に形作り運搬します。この\_/の状態を通常船底形と呼びます。
この形状はゴムベルトが一般的です。通常はバラ物搬送はゴムベルトのベルトコンベヤのみの運搬となります。
樹脂コンベヤベルトでも船底形搬送が可能なベルトも開発されています。樹脂ベルトを使用したベルトコンベヤはフレーム等で軽量化が図れるため搬送物、設置箇所によっては、樹脂ベルトが好まれる場合もあります。しかし、樹脂ベルトはゴムベルトと比較すると耐用年数が短く長持ちしません。柔軟性にかけ、薄い樹脂ベルトを無理やり船底形に形作っているためだと思われます。
ベルトコンベヤの進行側、搬送物を搬送する側のベルトを支える方法には2つの方法があります。
1.ローラーで支える。
2.鋼板で支える。鋼板上をベルトを滑らせる。鋼板スラセと呼ぶ場合がある。
船底形を形作る方法は上記2種類の方法があることになります。ローラーであれば2本あるいは3本の短いローラーを組み合わせベルトを船底形に形作ります。同様に鋼板であれば、\_/状、船底形に鋼板を曲げ作ります。
ローラーと鋼板ではベルトの寿命はローラー支持のほうが長持ちします。鋼板での支持の場合の方がベルトの摩耗が大きくなるためです。
搬送物を運搬する側をキャリヤ側。そしてベルトが戻ってくる側、ベルトが帰ってくる側をリターン側といいます。それぞれの箇所で使用されるローラーの呼び方は、キャリヤ側であればキャリヤローラ。そしてリターン側であればリターンローラーと呼ばれます。この呼び方はベルトコンベヤ全てあるいは他のコンベヤ全てに共通する呼び名のようです。

2.船底形の角度トラフ角について
船底を形作るにはその船底の角度には代表的に3種類の角度があります。それは\_あるいは_/ の角度です。この角度をトラフ角といいます。もちろん左右対称で同じ角度です。
1.での内容船底形を形作るにはローラーと鋼板で行う方法があります。では通常このトラフ角度はどう設定するのでしょうか。鋼板であればいかなる角度でも鋼板を曲げる角度により設定が自由にできます。
ローラーではJIS規格が存在します。
ゴムベルトで船底形のベルトコンベヤは既製品のコンベア以外は、通常はJIS規格のキャリヤローラーを使用します。既製品のベルトコンベヤはその製造メーカー独自規格のローラーを使用しています。
そのキャリヤローラーで船底形を形作るには2本の場合と3本で形作る2種類の場合があります。
2本であればベルト断面は\/状となり3本であれば\_/状の船底形の形状になります。実際は3本のキャリヤローラー仕様が弊社製作の場合殆どです。3本キャリアローラー支持のほうがベルトの曲げ負担が軽くなります。ベルトの寿命も長くなるでしょう。
その船底形の角度、トラフ角は3種類があります。一般的には下記搬送物により角度を設定しています。
1)20度 比重が重いもの
2)30度 一般的なもの
3)45度 比重が軽いもの
これはベルトを曲げることによるベルトへの影響、又搬送物の進行方向向かって搬送物によっての左右方向へのこぼれを考慮した角度です。

 

下記は黒ゴムベルトコンベヤの写真です。

黒ゴムベルトコンベヤ 2018.1.4

 

 ベルトコンベヤのページは下記です。
https://kenki-corporation.jp/products/conveyor/

 

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