スナッププーリーについて / ベルトコンベヤ -22

■ スナッププーリー（ローラー）とは
黒ゴムあるいは樹脂ベルトコンベアにはスナップ（スナプ）プーリー（ローラー）を必ず取り付けます。
1）スナッププーリーの取り付け位置
コンベヤベルトの戻り帰り、リターン側そしてヘッドプーリーの斜め下に取り付けます。
2）スナッププーリーを取り付ける理由
コンベヤベルトはヘッドプーリー（ローラー）に巻きつけそのプーリーを回転させることにより進行します。
このヘッドプーリーが回転してもコンベアベルヤが空回り、スリップしベルトが進行しない場合があります。それを防ぐためにヘッドプーリーの巻きつけ角度を大きくするように工夫します。その巻きつけ角度をなるべく大きく取るようにスナッププーリーを取り付けます。

■ スナッププーリー（ローラー）の種類
スナッププーリー（ローラー）には下記２種類があります。
1）鋼管（パイプ）プーリー
これは鋼管（パイプ）をそのまま加工して製作したプーリーです。
2）カゴ形プーリー
これは鋼管（パイプ）ではなく、平鋼あるいは丸鋼で製作します。鋼管プーリーの鋼管部分を平鋼あるいは丸鋼を組み合わせて作ります。この構造によりプーリー（ローラー）へは搬送物があまり付着しません。プーリーへの搬送物の付着はコンベアベルト蛇行の一つの原因です。
又、約両端１／３ずつプレスで押し勾配を付け、コンベヤベルト蛇行防止のクラウンをつけます。
このカゴ形プーリーは黒ゴムベルトでしか使用できません。樹脂ベルトでの使用はできません。

上記２種類のプーリーいずれも両端のクラウン加工（勾配加工）は 必ず必要です。これはコンベヤベルト蛇行防止の必需加工です。

下記は平鋼で製作したかご形スナッププーリーの写真です。平鋼には材質の硬い溶接棒で肉盛りを行ない、平鋼のベルト接触面の磨耗を防いでいます。